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『死役所』がとても面白い:涙腺緩む"現実的なホラー"は必読レベル

今回は、『死役所』を紹介していきます。

僕はkindle unlimitedがきっかけで知りました、とても面白い作品です。

 

"死後に自分の死"の手続きをする【死役所】が舞台。

総合案内人・シ村を中心に、様々な理由で亡くなった仏様の事務手続きをしていきます。

 

基本的には、仏様の生前・死因に焦点を当てた一話完結モノですが、

合間に、主人公・シ村はじめ職員の生前にも焦点が当たります。これも見どころ。

ジャンルは全く違いますが、

"一話完結+主人公をめぐる大きな物語が流れる"構成は『名探偵コナン』に似ていますね。

  

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死役所がとても面白い:涙腺緩む"現実的なホラー"は必読レベル

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それでは、『死役所』の面白い点を紹介していきます。

死役所の面白いポイント

 独特かつ緻密な世界観
 「日常から死」の描き方が巧み
 残酷なシーンをしっかりと描く
 恐怖と感動が同時にやってくる

ストーリー

此岸と彼岸の境界に存在する、市役所ならぬ「死役所」。

ここには、自殺・他殺・病死・事故死・寿命・死産までありとあらゆる人が訪れ、死後に自分の手続きをする場所である。

死役所職員は全員同じ理由で死亡しており、なぜ死後職員で働くことになったのか、そもそも死役所の存在理由とは…

死役所を訪れる人や職員が死んでなお「自分の人生とはなんだったのか」と考える物語である。

『死役所』面白いポイント①独特かつ緻密な世界観

まず面白いのが「独特かつ緻密な世界観」。

 

死役所に訪れた死んだ人々の"死の手続き"をする…なんとも非現実的な設定にも関わらず、妙なリアリティがあります。

というのも、作者のあずみ きし先生は元・大分県別府市の市役所職員

だから、現実の市役所システムに近い"死役所"を描きあげられたのでしょう。

 

 世界観①:死因で対応窓口がわかれる

死役所の内部は、現実の市役所のように対応窓口がそれぞれ用意されています。

総合案内:シ村が配属されている部署。新規のお客様の案内をする
自殺課:自殺した方の手続きをする部署
他殺課:殺された方の手続きをする部署
生活事故死課:事故死した方の手続きをする部署
人為災害死課:人為的な災害で亡くなった方の手続きをする部署
交通事故死課:交通事故で無くなった方の手続きをする部署
病死課:病死した方の手続きをする部署
癌死課:癌が原因で亡くなった方の手続きをする部署
心臓病死課:心臓病により亡くなった方の手続きをする部署
死産課:死産により亡くなった方の手続きをする部署
巻添嘱託死課:巻添え/誰かに殺害を依頼して亡くなった方の手続きをする部署
死刑課:死刑で亡くなった方の資料を保管する部署
成仏課:成仏するための手続きを行う部署

仏様の死因により各窓口に案内されます。

このような煩雑な感じ

また、実務上仕方なく設置された背景(たとえば心臓病死課は人数が多いため病死課から派生)など

読んでみると分かるのですが、死役所の存在に全く違和感がないです。

もう、凄いリアル。

 

 世界観②死役所の職員は全員元死刑囚

死者の手続きを淡々とこなす職員ですが、なんと全員が元・死刑囚です。

 

死んだ人の中で"死刑になった人"が職員試験を受けることになります。

例えば、主人公のシ村さんは実娘殺害で死刑になっています(が、冤罪と後に判明します)。

ヒロインのニシ川さんは不倫相手の殺害で死刑、他殺課のイシ間さんも少年2人を殺害して死刑になっています。

 

物語を更に深めているのが、職員たちが死刑になった背景には込み入った事情があること

ただの猟奇的殺人犯や考えなしのそれではなく、ハードな状況のなかで「殺人」を選んでしまった

国語の教科書に掲載されている『高瀬舟のようなエピソードが、それぞれの職員に乗っかっているのです。

 

 【大きな物語】シ村さんと加護の会

『死役所』は基本的に一話完結型ですが、合間にシ村さんの過去話や遺恨に焦点があてられるシーンがあります。

コナンくんシステムです。

 

シ村さんの過去で登場してくるのが『加護の会』というカルト団体

その加護の会に、シ村さんの妻子が関わっていくのですが

2人とも猟奇的な死を遂げて、シ村さんが「犯人」ということになりました

 

シ村さんは死刑になった後も、この事件に執着し続けており

既に成仏できる立場にも関わらず、死役所の総合窓口で働き続けています

 

『死役所』面白いポイント②「日常から死」の描き方が巧み

『死役所』に出てくる登場人物はあっさりと死にます。

そこには少年漫画のような「もがき」も無ければ、窮地にやってくるヒーローもいません

虐待を受けていた少女は報われることが無いままベランダで息を引き取り、

男やもめは孤独死して蛆の湧いた畳の上で発見されます。

 

死ぬべき/死んだほうが良い理由も特になく、そして"ありがち"な要因で登場人物達は死を迎えます

(まぁ、何人かは死んで当然な人もいたんですけどね)

 

…正直、僕は読んでいて少し鬱になりました。

登場人物たちの"あまりの報われなさ"、しかし、とても現実に近い話です。

 

『死役所』面白いポイント③残酷なシーンをしっかりと描く

『死役所』は残酷なシーンが結構多い。

先ほど例に挙げた"虐待された報われない少女の例"や、シ村さんの家族がカルト団体に狂わされた話

繊細な人が読んだらトラウマになりそうな話がいくつもあります。

 

描写もグロテスクなシーンが入ってますが、『死役所』は心を抉ってきます

目を背けたくなるような残酷さは、死役所の醍醐味ですね。

 

『死役所』面白いポイント④恐怖と感動が同時にやってくる

『死役所』は恐怖と感動をセットにしている回も多いです。 

思春期に強姦被害にあった女性が天寿を全うして死役所に来たり、

大量殺人犯が死役所でしっかりと悪い目に遭うなど。

 

最悪なシーンの後で報われる・因果応報が用意されている回は、

恐怖⇒感動と気持ちを大きく動かされます

"気持ちが大きく動かされる"ことは『死役所』に限らず、面白い作品たらしめる大きな要因だと考えてます。

 

その一方で、登場人物が全く報われていない回も同様に多い。

「残酷」が残酷なままで物語が終わるのも、なかなか体験できない絶望感を覚えます。

  

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