ユニークTライフログ

イマをハックする

僕らがマジメな管理体制や報酬・アメとムチでイマイチやる気が出ないことには理由があった

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思い込みで視野狭めることを示す心理実験

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【ロウソク問題】と呼ばれる心理学的な実験があります。

ある一室の机の上には、入れ物の中に入った画びょうと、一本のろうそく、そしてマッチが置かれてあります。

あなたは「さぁ、テーブルにロウが垂れないようにロウソクを壁に取り付けてください」」と指示をされます。

さて、どうやって立て掛けるでしょうか。

ある人は画びょうでロウソクを壁に立てかけようとしますが、上手くいきません。

また、ある人はマッチの火でロウソクを溶かして壁にくっつけるアイデアも思い浮かびましたが・・・これも上手くいきません。

* * *

この問題を解く鍵は「機能的固着」を乗り越えることです

正解は画びょうの入れ物を壁に取り付けてロウソク台にして、その上にロウソクを立てればいいのです。

まるでコロンブスの卵のような実験ですね。

次に、別の学者が今度はインセンティブを測る実験として【ロウソク問題】を用いました。

  • グループAには「この種の問題を解くことに一般的にどのくらい時間がかかるか知りたいのだ」と伝えます。報酬はありません。
  • グループBには「上位25%の人には5ドル渡します。1番になった人は20ドルです」と十分なモチベーションとなる金額を提示します。(何年も前の話なので物価上昇を考慮にいれると悪くない話です)

結果的に、グループBはグループAよりも3分半以上余計に時間がかかりました

報酬は思考が鋭くなりクリエイティビティが加速すると考えられていましたが、実際には阻害する結果となってしまったのです。

しかも、この実験は例外ではなくて、何度も何度も40年間に渡って繰り返し再現されてきたのです。

「これをしたら、これが貰える」というやり方は、状況によっては上手に機能するものの多くの作業ではうまくいかず時には害になるのです。

21世紀的な作業でアメとムチは通用しない

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20世紀的な作業では、この外的動機付け・アメとムチは上手く機能していたのですが、21世紀的な作業では、反対にこれらの外的動機付けは視野を狭くさせる要因となってしまい害になります

MITの学生達に対しても、インセンティブの効用を測る実験として、クリエイティビティや運動能力、集中力が要求されるゲームを行いました。

  • 小さな報酬
  • 中くらいの報酬
  • 大きな報酬

を結果に準じて用意しました。

タスクが機械的にできるものである限りは報酬は期待通りに機能し、報酬が大きくなるほどパフォーマンスは良くなりました

一方で、認知能力が多少なりとも要求されるようなタスクとなると、反対に大きな報酬であるほど低い成績をもたらしたのです。

場所は変わってのマドゥライでも、実験の条件は同じで試したのですが、やはり結果はMITの学生と似たようなものでした。

むしろ、中くらいの報酬を渡された者と小さな報酬を渡された者では成績が変わらなかったのですが、最大の報酬を提示された人の成績は最も悪くなったのです。

21世紀型作業の内的動機付けの3要素

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クリエイティブな作業において、アメとムチによる外的動機付けに基づいた作業では良い結果をもたらないことが何度も証明されました。

21世紀型の作業では外部要因で決定される動機ではなく、人々の内的動機付けが必要なのです。

それは

  • 自主性
  • 成長
  • 目的

の3つから構成されています。

  • 自主性は、人生の目標を自分で決めたいという欲求です。
  • 成長は、大切なことについて上達したいということです。
  • 目的は、自分自身よりも大きな何かのために行いたいという願望です。

これらの要素が組み合わさって内的動機付けとなり、21世紀型のクリエイティブな仕事が効率よく行えるようになります。

 Encarta対Wikipedia

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21世紀型の働き方において、自主性・成長・目的が有効であることの最も象徴的な例はEncarta対Wikipediaの例でしょう。

Encartaとは1990年代半ばにMicrosoft社が手掛けた百科事典です。

Microsoft社は適切なインセンティブを設定し、何千というプロにお金を払い記事を書いてもらい、また巨額の報酬をマネージャーに与えて全体を監督し、予算と納期のなかで仕上げるようにしました

その数年後にWikipediaが誕生したのですが、Encartaとは対照的に1セント、1ドル、1円たりとも支払わず、予算も納期もなく「みんな好き」だから編集し始めたサービスでした。

典型的な外的動機付けVS内的動機付けの戦いなのですが、今皆さんが知ってる百科事典といえば・・・明らかですよね

僕たちは内的動機付けが大事だと知ってしまった

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 20世紀の、機械的な作業を人間がやらなければならない時代では外的動機付けが大事でしたが、クリエイティビティが要求される21世紀では内的動機付けの方が圧倒的に大事になります

外的動機付けとアメとムチで人を動かす手段は古臭く・怠惰で・イデオロギー的で、楽しくないどころか結果すらロクに出せないと知ってしまったのです。

一般的な仕事で1従業員が「お前らのやり方は間違っている!俺が正してやる!」と啖呵を切ることは難しいかもしれませんが、例えばブログといった個人・少人数のスモールビジネスではいくらでも試しようがあるのです。

僕も、内的な動機付けがあるので気づけば50を超える記事数が投稿されているのですが、まだまだ無駄も多いし作業の荒さは感じています。

意識高い系でいうところのPDCAサイクルを1人コツコツと愚直に回していってる最中なのです。

ただ、21世紀的な働き方では外的動機付けやアメ・ムチは良くないものですが、ブログですら執筆作業であったりで20世紀的な側面はあります

「1日1記事は書け!手を動かせ!」という古臭い言説をときどき見かけますが、それはブログが21世紀的なクリエイティビティと、20世紀的な機械的な作業の両方が要求されるためです。

まとめると、ブログに限らず20世紀型→21世紀型の過渡期である現代は内的動機付けをベースに外的動機付けを上手く自分に与えることが大切になるでしょう。

まとめ

  • クリエイティビティを促すには自主性・成長・目的が大切
  • 多くの仕事(ブログですら)は機械的な側面も残ってるため、難しいけど内的と外的のバランスが重要になってくると思う

www.ted.com

こちらのダニエル・ピンク氏のTEDスピーチを参考にしました。

ダニエル・ピンク氏に限らず海外の方はプレゼンが本当に上手く、高い表現力に数々の具体例、笑いの要素も散りばめられていて、18分の動画を全く飽きることなく見ていました。